ポートフォリオの見直しの際に現金比率をどうするかについて考え直したので、私の考えをまとめたいと思います。
一般的にポートフォリオにおける現金比率の考え方は「年齢=現金比率(%)」です。たとえば、総資産が100万円である場合、20代ならば現金比率を20%の20万円とし、残りの80万円を株式や投資信託などに投資することになります。しかし、このケースでは安全資産の現金が20万円しかないのに対し、80万円の投資を行うことで、投資商品の価格が大幅に下落した場合に不安になり、相場の動向に過剰に反応してしまう可能性があります。実際私も投資初心者の時は相場が気になって仕方がありませんでした。
逆に、総資産が1500万円の30代の場合を考えてみましょう。「年齢=現金比率(%)」を適用すると、現金・預金は450万円(30%)となります。個人的には、毎月安定した収入のあるサラリーマンとしては現金・預金450万円を持っておくことはもったいないと感じます。もちろん投資額も大きくなっているため、心の余裕を持つために現金のような安全資産を一定の額保有することは重要ですが、それにしても現金比率が高くなりすぎると、投資機会を失ってしまう可能性があるからです。
さまざまな著書を参考にし、再考した結果、私の結論は「総資産の何%を現金として持っておく」ではなく、1年分の生活費を現金・預貯金として確保し、それ以外の資金は何らかの投資に回すことです。
例えば、著書『投資の大原則 人生を豊かにするためのヒント』(バートン・マルカール/チャールズ・エリス著)では、「突然の出費」に備えてすぐに出せるお金は別に取っておくことを推奨しています。また、流動性が重要であるため、短期で質の高い金融商品に投資することを提案し、定期的な収入がある場合は生活費として少なくとも6ヶ月分を確保することが良いとされています。
また、横山光昭さんの著書『3000円投資生活』でも、生活防衛資金として月収の7.5ヶ月分を作り、余剰資金を投資に回すことが提案されています。
私はこれらの考え方を踏まえ、1年分の生活費を安全資産として高金利の普通預金に預けることにしました。1年分の生活費を確保する理由としては、コロナショックのような一時的な市場の下落に際して、自身が持っていた投資商品の価格が40%程度下落した場合でも、1年分の生活費が確保しており、サラリーマンとしての収入があったため、気長に株価の回復を待つ余裕が生まれた経験からです。
このような心の余裕は、自身の経済状況(資産、収入、蓄え)、投資経験、および精神的な強さ(株価の乱高下に耐えられるかどうかの性格の違い)によって異なるものであり、人それぞれ異なると思います。
私は投資歴8年の30代で、安全な道を選びがちな性格ですが、現金比率を気にせずに「1年分の生活資金を確保し、それ以外は投資に回す」というスタンスを取ることで投資方針を固めました。
投資内容については、各分野への投資比率を各著書を参考に考えていますので、別の記事でその考え方についてまとめたいと思います。
以上が私の考えです。この内容が誰かの参考になれば幸いです。
コメント