投資をする際、「どのファンドやETFを選ぶべきか?」と悩むことは多いでしょう。
特に、 オルカン(全世界株式)・S&P500・VT(全世界ETF)・高配当ETF(VYM, SPYD, HDV) は人気の選択肢ですが、それぞれの特徴や向いている投資スタイルは異なります。
例えば、オルカンとVTはどちらも全世界株式に投資しますが、オルカンは 自動リバランス がある一方、VTは 配当が支払われるため、自分で再投資が必要 です。また、S&P500は 米国の成長を最大限に享受 したい人に向いており、高配当ETFは 配当収入を重視したい人 に適しています。
この記事では、 それぞれの投資対象の違いと、どんな人に適しているか を整理し、自分に合った選択ができるように解説していきます。
✅ 「長期で安定運用を目指す投資家が選ぶことの多い選択肢」→ オルカン or VT
✅ 「米国の成長を期待する投資家が選ぶことの多いETF」→ S&P500
✅ 「配当収入を重視する投資家に人気があるETF」→ 高配当ETF(VYM, HDV, SPYD)
✅ 「成長と配当をバランスよく取り入れたい投資家の選択肢」→ VYM + S&P500など
✅ 自分の投資目的に応じて、最適な投資対象を選ぶのが重要!
4つの投資対象の概要
投資に関する本やSNSなどで良く紹介されているオルカン、VT、S&P500、高配当ETFのそれぞれの概要を下の表にまとめました。期待リターンは切り取る時期によって変わります。また、信託報酬も更新されることがありますので参考として見ていただければと思います。詳細は各投資商品の実績、目論見表、運用報告書を確認するようにお願いします。
項目 | オルカン | S&P500 | VT | 高配当ETF (VYM、SPYD、HDV) |
---|---|---|---|---|
投資対象 | 全世界 | 米国大型株 | 全世界 | 米国の高配当株 |
分散性 | ◎(全世界) | △(米国のみ) | ◎(全世界) | △(銘柄数少ない) |
米国比率 | 約60% | 100% | 約60% | ほぼ100% |
期待リターン(年率) | 5〜7% | 6〜8% | 5〜7% | 4〜6% |
配当利回り | 0%(分配金なし) | 約1.5% | 約2% | 3~5% |
信託報酬 | 約0.1% | 約0.1% | 約0.07% | 0.06~0.08% |
各投資対象の特徴
それぞれの投資対象について、私が考える特徴と強み、考慮すべき点についてまとめてみたした。一つ一つ見ていきましょう。
オルカン(全世界株式)
✔ 特徴:
全世界の株式に分散投資できる。米国比率が約60%と高いため、S&P500に近い動きをするが、新興国などの成長も取り込める。
✔ 強み:
国ごとの成長に応じて自動的にリバランスされるため、手間がかからない。
世界経済全体の成長を取り込める。
✔ 考慮すべき点:
米国市場の影響を大きく受ける可能性がある。
配当金が出ないため、現金収入を得たい人には不向き。
S&P500(米国株ETF)
✔ 特徴:米国の代表的な大型株500社に投資する指数。過去のパフォーマンスが高く、世界の投資家に支持されている。
✔ 強み:
米国の成長にフルベットできる。
過去の実績では長期的に高いリターンを期待できる。
✔ 考慮すべき点:
米国市場に依存するため、他の国の成長を取り込めない。
今後も米国が強いとは限らないリスクがある
VT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)
✔ 特徴:全世界に分散投資できるETFで、オルカンと似た動きをするが、配当金が分配される点が異なる。
✔ 強み:
1本で世界中の株式に投資できる。
ETFなので市場で売買しやすい。
✔ 考慮すべき点:
自動リバランスがないため、地域ごとの比率が徐々に変化する可能性がある。
配当金が分配されるため、再投資を自分で行う必要がある。
高配当ETF(VYM・SPYD・HDV)
✔ 特徴:米国の高配当株を中心に構成されるETFで、配当利回りが高い。
✔ 強み:
配当収入が得られるため、キャッシュフローを重視したい人に向いている。
株価の変動が比較的穏やかになりやすい(S&P500と比べて下落耐性があることが多い)。
✔ 考慮すべき点
成長性が市場平均(オルカン・S&P500)より低くなる傾向がある。
ETFごとにセクターの偏りがあるため、選び方に注意が必要。
投資家別の選択肢
各投資対象の特徴から、どんな投資家がどんな商品を選ぶ傾向が大きいかを考えました。
✅ 「長期で安定運用を目指す投資家が選ぶことの多い選択肢」→ オルカン or VT
- オルカンなら1本で全世界に投資ができる
- ETFで運用したいなら「VT」(ただし配当の再投資は自分で行う必要あり)
✅ 「米国の成長を期待する投資家が選ぶことの多いETF」→ S&P500
- 「今後も米国が世界の中心で成長する」と信じるならS&P500
✅ 「配当収入を重視する投資家に人気があるETF」→ 高配当ETF(VYM, HDV, SPYD)
- キャッシュフローを重視したいなら、高配当ETF
✅ 「成長と配当をバランスよく取り入れたい投資家の選択肢」→ VYM + オルカン などの組み合わせ
- S&P500の成長とVYMの配当を組み合わせるのもアリ
4. 私の投資スタイルとの関連
投資方針書でも書きましたが、私は オルカンをメインにしつつ、高配当ETF(VYM・SPYD・HDV)を補完的に活用 しています。
理由は、
- 全世界の成長に投資したい(オルカン)
- 配当金も受け取りたい (VYM・SPYD・HDV)
- 米国集中のリスクを抑えつつ、米国の成長も取り込みたい
このように、「成長性」と「配当収入」のバランスを意識したポートフォリオにしています。
この記事では、各投資対象の特徴と、それぞれの投資指向に合った選択肢について簡単に説明しました。投資に正解はなく、市場は日々変化し、新しい情報が更新され続けています。そのため、投資家自身が納得できる投資対象を選び、定期的に勉強して情報をアップデートしていくことが大切です。ぜひ、あなたの投資スタイルに合った商品を検討してみてください。