こんにちは、Switch0923です。
今回は、自分が投資している商品に対して支払っているコストをどのように確認し、実際にどれくらいの金額になるのかを計算する方法についてお話しします。保有している投資信託の口数と信託報酬を掛け合わせることで、具体的な金額を把握できるので、ぜひ参考にしてください。

支払うコストを把握すると、コストの重要性をより意識できるようになります。
投資信託のコストとは
投資信託を運用する際には、さまざまなコストが発生します。多くの投資家は信託報酬に注目しがちですが、実際にはその他の費用も含めた「総コスト」を意識することが重要です。
投資信託のコストは、大きく以下のように分類されます。
- 信託報酬:投資信託を運用するための管理費用(年率で表示)。
- 売買手数料(販売手数料):投資信託を購入する際に発生する手数料(無料のものもあり)。
- 実質コスト(運用にかかる諸経費):
- 売買委託手数料(ファンド内での売買にかかる費用)
- 監査費用(会計監査を受けるための費用)
- その他の管理費用
これらのコストを理解し、適切な投資判断をすることが大切です。
投資信託のコストを確認する方法
では、実際にどのようにして投資信託のコストを確認すればよいのでしょうか。
① 目論見書・運用報告書を見る
投資信託の詳細情報は、目論見書や運用報告書に記載されています。証券会社やファンド運営会社のサイトでPDFが公開されているので、チェックしましょう。
② 証券会社の比較ページを活用する
ネット証券では、投資信託のコストを比較できるページが用意されています。ランキング形式で低コストファンドを探せるので、複数の投資信託を比較するときに便利です。
③ 実質コストを意識する
信託報酬はあくまで表面的なコストであり、実際の運用ではその他の費用も発生します。これらを含めた**「実質コスト」**を意識することが大切です。実質コストは運用報告書の「費用明細」に記載されているので、定期的に確認しましょう。
実際にコストを確認してみよう
投資信託のコストは数値で示されますが、実際にどれくらいの金額になるのかをイメージすることが大切です。ここでは、具体的なファンドを例に取り、実際の経費率を確認してみましょう。
オルカンの経費率を確認
例えば、eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)の2025年2月現在で発行されている運用報告書を確認すると、総経費率は0.11%となっています。これをもとに、100万円を投資した場合の年間コストを計算すると、

つまり、1年間で1,100円のコストがかかることになります。
新興国株式インデックスとの比較
次に、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの運用報告書を確認すると、総経費率は0.28%となっています。これを同じく100万円投資した場合で計算すると、

となり、オルカンよりも1,700円多くコストがかかることになります。
コストを意識する重要性
投資信託のコストは、運用成績に直接影響を与えます。特に長期投資では、少しのコストの差が将来の資産形成に大きな違いを生む可能性があります。
例えば、年率1.0%のコストがかかる投資信託と、年率0.3%のコストの投資信託を比べた場合、30年間の運用では大きな差が出ます。
仮に年5%のリターンを想定すると、30年後の資産額は以下のようになります。
- コスト1.0%の投資信託 ⇒ 約3.24倍に成長
- コスト0.3%の投資信託 ⇒ 約3.95倍に成長
この差は約22% にもなり、コストの影響が長期でどれほど大きいかが分かります。このように、コストが高いと複利効果が損なわれ、資産の増加にブレーキがかかってしまいます。
まとめ
投資信託を選ぶ際には、コストをしっかりと確認し、運用成績への影響を考えることが重要です。特に以下のポイントを押さえておきましょう。
- 投資信託には信託報酬以外にもさまざまなコストがかかる
- 長期投資では、コストの差が運用成果に大きく影響する
- 目論見書や運用報告書を活用して、総コストを把握する
最近は低コストのインデックスファンドが充実しており、「eMAXIS Slim」シリーズや「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」などが人気です。投資信託を選ぶ際は、リターンだけでなくコストにも注目し、長期的に資産を増やせる商品を選びましょう。