私が考える投資の出口戦略

株式・投資信託

こんにちは、Switch0923です。

投資の「入口」は多くの人が考えますが、「出口戦略」をしっかり設計している人は少ないと思います。
先日、自身の出口戦略を考えてみたのですが、投資商品の売却は、購入時以上に悩むことが多く、難しいと感じました。

特に、資産を取り崩す段階では、どの順番で売却するかによって「税金」や「キャッシュフロー」に大きな差が生まれます。
本記事では、私が考える「合理的な売却の順番」について解説します。

資産が増えてきたら出口戦略を一度考えてみることをお勧めします。

この記事のまとめ

高コストのものから売却する(長期的な負担を減らす)
含み益の少ないものを優先して売る(税負担を抑える)
高配当ETFを残し、インデックス投資信託を先に売る(キャッシュフローの安定)
税金を分散するため、売却のタイミングを調整する(課税所得をコントロール)

それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。

高コストのものから売る

投資信託やETFには信託報酬(管理コスト)があります。
長期的に見ると、コストの高いものほどリターンを削るため、優先的に売却した方が合理的です。

例えば、私も所有している「eMAXIS新興国株式インデックス」は、信託報酬が0.8%とかなり高いものです。
その後、より低コストの「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス(信託報酬0.2%)」が登場したため、古い高コストの投資信託の積立を止めましたが、特段売却する必要はないので今も保有していますが、長期投資ではこの信託報酬の差がじわじわと効いてくるので、現金が必要なタイミングで高コストの投資信託は売却するつもりでいます。

信託報酬が高い商品は、長期ではリターンを大きく削るため、出口戦略でも優先的に売却するのが合理的です。


同程度のコストなら、含み益が少ないものから売る

売却益には約20%の税金がかかるため、含み益が大きい資産を売ると、税負担が重くなります。
逆に、含み益の少ない資産を売れば税金を抑えられるため、税効率の観点からも合理的です。

例えば、

  • A投資信託(含み益+50%)
  • B投資信託(含み益+10%)

この2つの信託報酬が同じなら、B投資信託を優先して売却することで、税負担を抑えることができます。

特に、退職後や収入が減る時期には、売却のタイミングを調整することで税金をコントロールしやすくなるため、意識しておくと良いでしょう。


高配当ETFを残し、インデックス投資信託を先に売る

私はインデックス投資信託と高配当ETFを組み合わせて投資していますが、資産を取り崩す際は「インデックス投資信託を先に売り、高配当ETFはできるだけ残す」方針です。

その理由は、

インデックス投資信託は売らないと現金化できない(キャッシュフローを生まない)
高配当ETFは定期的に配当金を生み出すため、資産を減らさずに生活費を補える

例えば、

  • VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)
  • HDV(iシェアーズ・コア米国高配当株ETF)

といった高配当ETFは、年間3〜4%の配当利回りがあります。
これを残しておけば、売却せずとも配当収入が得られるため、長期的なキャッシュフローの安定につながります。

ただし、高配当ETFには「減配リスク」「増配が止まるリスク」「税負担の発生」などのデメリットもあるため、状況に応じて調整が必要です。


税金を分散するため、売却のタイミングを調整する

売却益には約20%の税金がかかるため、一度にまとめて売ると税負担が重くなります。
これを防ぐために、毎年少しずつ売却することで課税所得を分散するのが得策です。

具体的な戦略

  • 収入があるうちは最小限の売却に抑える(できるだけ再投資)
  • 退職後、所得が減ったタイミングで売却を増やす
  • NISA口座の非課税枠を活用して税負担を抑える
  • 市場環境を見て、暴落時には売却を控える(キャピタルロスを避ける)

特にNISAで運用している資産は、売却益や配当金が非課税になるため、出口戦略を考える際には非常に重要です。

とはいえ、年齢を重ねると投資判断の精度が落ちるリスクもあります。
そのため、私は定額・定率での取り崩し」をするのが良いのではと考えています。


まとめ

今回の記事では、私が考える投資の出口戦略について解説しました。

資産を取り崩す際には、以下のルールを意識すると、税金とキャッシュフローを最適化しながら資産を長持ちさせることができます。

高コストのものから売却する(長期的な負担を減らす)
含み益の少ないものを優先して売る(税負担を抑える)
高配当ETFを残し、インデックス投資信託を先に売る(キャッシュフローの安定)
税金を分散するため、売却のタイミングを調整する(課税所得をコントロール)

資産形成期とは異なり、取り崩し期は戦略が非常に重要になります。
みなさんもご自身の投資方針に合わせた出口戦略を考えてみてください!

以上、Switch0923でした。