持株会は本当に必要か?リスクとデメリットを解説

株式・投資信託

こんにちは、Switch0923です。企業が従業員向けに提供する「持株会」。給与天引きで自社株を購入でき、奨励金や税制優遇があることから、利用を勧められることも多い制度です。しかし、私は持株会に参加する必要はないと考えています。

本記事では、持株会の仕組みやメリット・デメリットを整理し、なぜ私は持株会を利用しないのかを解説します。

持株会のリスクについて学びましょう!

持株会とは?

持株会とは、会社が従業員向けに提供する株式購入制度のことです。給与天引きで自社株を積み立てることができ、奨励金が支給されるケースもあります。

持株会の主な特徴:

  • 給与天引きで自社株を購入可能(強制的に積み立てられる)
  • 奨励金(会社からの補助)がある(例:拠出額の5~20%を会社が負担)
  • 所得税控除の対象になる場合も(税制優遇が受けられるケースあり)

一見するとお得な制度に思えますが、実際には大きなリスクを伴います。

持株会のリスクとデメリット

① 自社への「集中投資」となるリスク

持株会に参加することで、資産の一部が自社株に集中します。すでに「給与」という形で会社に依存しているのに、さらに投資資産まで自社に依存するのはリスクが高いです。

もし会社の業績が悪化すれば、

  • 株価が下落し、資産価値が目減りする
  • 最悪の場合、倒産すれば株が無価値になる
  • 給与やボーナスも減る可能性がある

このように「給与」と「資産」が同時にダメージを受けるため、経済的なリスクが高まります。

② 売却の自由度が低い

持株会で購入した株は、すぐに自由に売却できない場合が多いです。一定期間の保有が義務付けられていたり、売却に会社の手続きを挟むことが必要だったりするケースがあります。

これでは、市場の動きに応じて柔軟に資産を動かすことができません。

③ 節税メリットは限定的

「持株会は所得税控除になるからお得」と言われることもありますが、実際にはNISAやiDeCoほどのメリットはありません。

  • NISA:売却益や配当が非課税
  • iDeCo:掛金が所得控除の対象になり、運用益も非課税
  • 持株会:所得税の一部控除があるが、売却時の税負担は通常の株式と同じ

長期的な運用を考えると、税制面でも持株会の優位性はそこまで高くないと言えます。

持株会を利用しない理由

私は以下の理由から持株会を利用しません。

  1. 資産形成の基本は「分散投資」
    • 自社株に集中投資するのはリスクが大きい
    • 全世界株式やインデックス投資のほうが長期的に安定する
  2. 自社の業績が悪化したときのリスクが大きい
    • 会社が傾くと、給与も資産も同時に打撃を受ける
    • 最悪の場合、株が紙切れになる
  3. 税制メリットが小さく、NISAやiDeCoのほうが有利
    • 配当や売却益が非課税のNISAを優先するべき
    • 老後資産を形成するならiDeCoの方が税メリットが大きい

どうしても持株会を利用するなら?

それでも「奨励金が手厚い」などの理由で持株会を検討する場合、リスク管理が重要です。

持株会を活用する際のポイント

  • 奨励金が10%以上なら一部利用を検討(ただし上限を決める)
  • 購入後、売却可能になったらすぐに売る(長期保有は避ける)
  • 給与の数%以内に抑える(資産の偏りを防ぐ)

このように、持株会を利用する場合も「リスクを抑える工夫」が必要です。私の所属する会社では奨励金が10%以上支給されていますが、株価の変動が激しかったため、その恩恵を十分に感じることはできませんでした。今回は例として10%を基準に挙げましたが、実際に持株会を利用するかどうかは、奨励金の割合だけでなく、株価の値動きや売却の自由度なども考慮した上で慎重に判断することをおすすめします。

まとめ

  • 持株会は自社株への集中投資となり、リスクが高い
  • 税制メリットは限定的で、NISAやiDeCoのほうが有利
  • 奨励金が手厚い場合のみ慎重に利用し、長期保有は避ける

持株会は一見メリットがあるように見えますが、冷静に考えるとリスクの方が大きい制度です。私は、持株会に参加するよりも、分散投資を優先し、インデックスファンドで資産を増やすほうが合理的だと考えています。

持株会を勧められた際には、本記事の内容を参考に、自分にとって本当に必要な制度かどうかを慎重に判断してください。